Km10070 ProMEDメール2009−10−09
ProMEDメール2009−10−09
2009/10/12 05:53
ProMEDメール2009−10−09の感染症に関連した情報を配信します。
1.私信。ロシアのアフリカ豚コレラ。渡り鳥での拡大は起こらない
2.ロシア・タタールスタン共和国の腎症候性出血熱。1週間で20人
3.オーストラリア・ビクトリア州のセミドライトマトで12人のA型肝炎
4.コレラ。ウガンダ、タンザニア、モザンビーク、カメルーン、ナイジェリア等
5.慢性疲労症候群とガンマレトロウイルスとは関連がある?
6.欧州週報。イタリア。ウエストナイルウイルス。今年の人間症例は16人
7.新型インフル。日本のタミフル耐性。米国の危険因子。ニューヨーク市
8.ロシア・ダゲスタン共和国とロストフ州のアフリカ豚コレラ
9.植物。カナダ・オンタリオ州のア ブラナ属のべと菌
10.私信。セネガルのチクングンヤ。1年前のことで、現在はない
1.私信。ロシアのアフリカ豚コレラ。渡り鳥での拡大は起こらない
PRO/AH> African swine fever - Russia (08): transmission
アフリカ豚コレラ。ロシア。感染。10/9。アフリカ豚コレラの拡大。ProMED 20091009.3494について
[ダゲスタン共和国]の報告でアフリカ豚コレラ(ASF)が拡大する方法について明確に訂正する必要がある。渡り鳥に拡大する証拠はない。これは高病原性鳥インフル(HPAI)と混同したものだと信じる。(略)
2.ロシア・タタールスタン共和国の腎症候性出血熱。1週間で20人
PRO/AH/EDR> Hemorrhagic fever w/renal synd - Russia (09): (TT)
腎症候性出血熱。ロシア。タタールスタン共和国。10/2。地元紙。HFRSの新患20人が1週間で登録
09/9/25-10/1、タタールスタン共和国で腎症候性出血熱(HFRS)【地域では鼠熱として有名だが】の確認患者や疑い患者は20人と、連邦消費者権利監督局地域事務局。
最大の患者数5人はカザンで記録。Naberejni、Chelni、Tetyushski領域でそれぞれ3人、Almatevskoe、 Aznakevskoe、Laishevskoe領域でそれぞれ2人、Mendeleevskoe、Nijnekamskoe、Sarmanovskoe 郡でそれぞれ1人。
3.オーストラリア・ビクトリア州のセミドライトマトで12人のA型肝炎
肥満との戦い
PRO/EDR> Hepatitis A virus, semi-dried tomatoes - Australia (02): (VI)
A型肝炎ウイルス。セミドライトマト。オーストラリア。ビクトリア州。10/9。地元紙。保健担当官はA型肝炎の警告を発行
セミドライトマトは今週ビクトリアのA型肝炎と診断した数人の症例と関係があった。ビクトリア州主任保健担当官は金曜[09/10/9]夕方警告を発し、完全に調理しない限り、セミドライトマトを食べるのは避けようと助言した。「家にセミドライトマトがある人は完全に調理しない限りピザやキッシュなどを食べるべきではありません。レストランとカフェもこの助言に従いましょう」
[09年]5月ビクトリアとサウスオーストラリアでA型肝炎症例の増加に伴い、最近の症例の突出があるという【ProMED 20090522.1917】。保健福祉省は今週12人のA型肝炎届出を受理した。うち感染した数人はセミドライトマトを食べたと報告する。
「この段階で、なぜ最近症例の突出がビクトリアにあるのかわかりません。原因を確認しようとビクトリアの製造業者とともに働いています」
ウイルスが入った糞便が手、物、水、食品を汚染する場合や飲食する場合、A型肝炎[ウイルス感染症]は拡大する。症状は腹痛、吐き気、発熱、悪寒、黄疸など。この症状がある人は開業医や待機看護師と連絡すること。
4.コレラ。ウガンダ、タンザニア、モザンビーク、カメルーン、ナイジェリア等
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update 2009 (25)
コレラ
[1] ウガンダ。カンパラ。10/7。地元紙。先週、ムラゴコレラ治療センターで死亡3人、13人は入院。
[2] タンザニア。タンガ州。10/7。地元紙。ここ1週間で死者12人、患者約600人。北東部タンガ州では患者は511人
[3] モザンビーク。カポデルガド州。10/6。地元紙。州Montepuez郡Nazimoja村で連続3日で一家5人が死亡
[4] カメルーン。北部。10/6。ロイター。死者は15人
[5] ナイジェリア。タラバ州、アダマワ州、ジガワ州。10/2。地元紙。タラバ州で集団発生し、ここ2日で9人が死亡、州の総計は97人、何人かが入院。ジガワ州で11人が死亡、2週間以下で患者400人。アダマワ州ではここ数週間で77人が死亡、934人は入院。
[6] ナイジェリア。ボルノ州。10/5。地元紙。患者は600人、死者は23人、入院は60人
[7] ケニア。東部州。10/2。地元紙。国境なき医師団のチームは南マルサビット県でキャンプを開き、死者は15人。モイテ村で死者11人。
[8] ケニア。東部州。10/7。地元紙。ムトモ県では死者は7人
[9] コンゴDR。南キブ州。10/1。新華社。7079人は患者、うち82人が死者
5.慢性疲労症候群とガンマレトロウイルスとは関連がある?
PRO/EDR> Chronic fatigue syndrome: gammaretrovirus link
慢性疲労症候群。ガンマレトロウイルスとリンク。10/8。AP通信。研究で慢性疲労症候群とこのウイルスとは関連。
最近前立腺ガンと関係するウイルスは、慢性疲労症候群で新しい疑いもある。米国科学者は患者101人の血液を採取し、3分の2はこのウイルスで感染したという。このウイルスが慢性疲労を起こすわけではないと強調する。これは木曜[09/10/8]『サイエンス』で出版した。国立癌研究所とネバダ州のホイットモアピーターソン研究所の科学者チームは、このウイルス、名前はXMRV[異種指向性ネズミ白血病ウイルス関連ウイルス]というが、慢性疲労症候群で免疫系が虚弱になる患者でも感染する。そこでただの「パッセンジャーウイルス」でもいいという。
文化と疼痛管理
さらに研究者は健康者の約4%もこのウイルスに感染したという。最近発見したウイルスは全体の健康状態でどんな役割を果たすのかという大きな問題を提起する。このウイルスは鼠で癌を起こすウイルスの親族である。「これで米国の数百万人は未知の病原体レトロウイルスに感染している」と研究者は結論する。
様々なウイルスは何年間も慢性疲労症候群に関係があった。始めは数百万人が苦しむ神秘的疾患疑いの容疑だったが、途中でどのウイルスでも違うとわかってきた。慢性疲労症候群の特徴は少なくとも6か月の重篤の疲労、記憶悪化や他の症状。しかし検査はなく…他の原因疑いを医師が除外するだけで…特定の治療もない。
XMRVは鼠白血病ウイルス� ��関連する。どうやって発生し、どうやって人間に感染するのかは、わからない。しかし最近、別の研究チームは前立腺腫瘍200件のうち約4分の1がこのウイルスに感染していたという。比較で使った非癌の前立腺検体の約6%でもこのウイルスに感染した。「理解していないものが沢山あり」、この病気も感染症に陥りやすいかどうかはわからないと、タフツ大学細菌学者は警告する。「一層の研究を行うと1個以上の有名な『古い』病気で原因として XMRVを認めることもあるはずです」
研究者はXMRVを数年前に発見し、07年には前立腺癌の組織で発見した。しかし、当時はそのウイルスについて何も知らず、何を意味していたのかもわからなかった。
研究者は現在、乳ガンなど他の型で人間腫瘍のXMRVを捜し、ウイルスから腫瘍になるのか、それとも偶発的にそこにいるかを見つけ出そうとしいる。
6.欧州週報。イタリア。ウエストナイルウイルス。今年の人間症例は16人
PRO/AH/EDR> West Nile virus - Italy
ウエストナイルウイルス。イタリア。10/8。欧州監視週報。人間症例のウエストナイルウイルス[WNV]感染。イタリア、09年8-9月
WNVは45年間以上も欧州の中央部、東部、地中海部で集団発生と散発例の原因だった。イタリアの馬WNV感染症の第一症例は1998年に検出した。が、その時人間症例は報告しなかった。イタリアのWNV感染症の初めての人間症例は神経侵襲型などで08年に確認した。今年[09年]9月はイタリアでウエストナイル神経侵襲性疾患(WNND)16人を報告し、地域は3か所、ベネト州、エミリアロマーニャ州、ロンバルディア州である。昨年[08年]は9人 (患者8人のWNNDとウエストナイル熱の患者1人)。これが確認した時に比べて[09年]の症例の数は高い。地域分布は東から西へと拡大する。
7.新型インフル。日本のタミフル耐性。米国の危険因子。ニューヨーク市
PRO/AH/EDR> Influenza pandemic (H1N1) 2009 (65): update
インフルエンザ大流行(H1N1)2009。10/8。
[1] 日本。タミフル耐性。ロイター。タミフル耐性の新型インフルにかかる10代にはタミフルを使っていない。
抗ウイルス剤タミフルに耐性の新型インフルの遺伝子突然変異は、日本の10代で検出し、以前に薬で治療はしていないと日本保健当局。この症例は日本の人間から人間へ新型インフル感染症でタミフル耐性株の第一例である。しかし、健康省当局の江波武志氏は、確認する証拠は不十分だという。「人間から人間への感染だと否定できませんが、その結論に達することもできません」。日本はタミフル耐性の[新型インフル]患者8人がいる。[09年]9月後半、ジュネーブを拠点とする世界保健機関(WHO)は薬物耐性がある新型インフルウイルスは稀に出現し、広がる証拠はないが、その症例はありうるという。
衝撃の比較
日本北部札幌保健当局は変異は10代の少女で検出したという。09/8/22、発熱があり、グラクソ・スミスクラインのリレンザを処方、1日後、回復したと省の声明。検出した変異株はこのウイルスの悪化はなく、新型インフルの新患数が異常に高くなる所見もないという。
免疫系が虚弱な患者やすでにタミフルで治療を終えた患者で耐性の危険は高い。(タミフルはロッシュホールディグズが製造し、ライセンスはギレアデサイエンスがだず)。また抗ウイルス剤をインフル暴露の後で予防策として使ってもこの疾患になることも危険性は高いという。
[2] 危険因子。ロイター。米国のインフル研究では重症新型インフルは若者で多いと確認
重病で新型インフルで死んだ人の研究では、季節性インフルは若い住民に見られ、しばしば症状も違うという。入院患者272人の研究で約40%が下痢と嘔吐にかかり…通常季節性インフルでは稀だが…抗ウイルス剤の迅速な治療が命を救うという。
研究を指導した米国疾病対策センター(CDC)の博士は、この発見のおかげで新型インフルウイルスに悩む人は誰か、いつ治療するのかなどCDCの助言も変わったという。「入院患者272人のうち25%は集中治療室に入院し、7%が死亡した」とチームは『ニューイングランド医学誌』の報告でこう書く。45%が 18歳未満の子供で、5%は65歳以上。73%がぜんそく、糖尿病、心臓病、妊娠などの基礎疾患があったという。死んだ患者で抗ウイルス剤で治療したのは発症から最短で3日目だったと研究者。これより早く治療した患者全員は生き残った。
ロッシュAGのタミフルやグラクソスミスクラインのリレンザは最も効果的には発症から48時間以内に与えるべきだ。しかし、博士は治療には遅すぎることはなく使用しようという。「入院患者は抗ウイルス剤をできるだけ早くに始めるべきだと本当に思います」と電話面談で。患者に伝統的な重病の危険因子はなくても、入院する場合、抗ウイルス剤を服用すべきだと博士。
チームが検査した症例は09/5/1-6/9で、米国で入院した新型インフル患者の約1/4に当たる。世界保健機関はこの流行病 を大流行と宣言する前である。患者全員は発熱と咳嗽があり、子供の42%が下痢や嘔吐にかかり、65歳以上の患者全員に基礎疾患があった。1952年以前に誕生した人は新型インフルウイルスのある程度の免疫があったと複数の研究。身長と体重がわかる患者では29%は肥満、26%は病的肥満だった。肥満者のパーセントは一般米国住民を反映したが、住民の5%が病的肥満だった。他の研究で病的肥満は…体型指数(BMI)は40[kg/m2]以上と定義するが…新型インフルの重症合併症や死亡の危険性を上げるという。博士はこの問題ではさらに多くの研究が必要だという。
入院患者の7%が死亡し、死んだ人全員は人工呼吸器を使い、年齢は1−57歳。死んだ人の症状は息切れ、肺炎、神経障害、急性呼吸窮迫症候群など。季節性インフルワクチ� �はここ1年間接種しなかったという。
死亡と疾患の週報で、別のCDCのチームは昨年[08年]子供6か月齢−2歳の41%が季節性インフルワクチンを受けた。2−4歳は32%、それ以降で 17歳までの子供は20%、青年32%、50-64歳42%、65歳以上67%。高齢者で季節性インフルで重大な病気や死亡になる危険性が高い。
[3] 集団免疫?。NYタイムズ。春のインフル最悪地域は、現在はほとんどインフルはない。
新型インフルウイルスのまん延の懸念が米国に押し寄せている。しかし、[09年]春、新型インフルで一杯になったニューヨーク市や他の2−3市の疫学学者にとっては復活につながる証拠は全く検出していないという。米国の最悪の市だったニューヨークでは、寒くなるまでインフルシーズンはピークに達しない。さらにこのインフル活動はこの時期の正常の活動と全く同じで、学校の出席も正常だったと、当局。先週[09/9/30の週]、連邦疾病対策センター(CDC)予防接種所長は「ほとんどの州は今非常に無数の新型インフルがあります。1年のこの時期では珍しいでしょう」
しかし、公衆衛生職員は、春に大きな集団発生がある地域では1つの� �ターンがあるという。ニューヨーク、ボストン、フィラデルフィアでは現在それほど新型インフルが多くはない。ニューヨーク市保健当局は現在ニューヨーカーのわずか10-20%がこの前の春に[新型]インフルの病気だと報告するが、しかし、20- 40%はこの疾患に暴露して免疫を作ることも可能で、これが広がることを防止したのではという。確信するにはまだ早すぎるが、高水準の免疫は第2波の新型インフル感染症は最終的に予想以下の感染症に終わらせるのではという。(略)
8.ロシア・ダゲスタン共和国とロストフ州のアフリカ豚コレラ
PRO/AH/EDR> African swine fever - Russia (07): (DA, RO)
アフリカ豚コレラ。ロシア。地元紙。
[1] ダゲスタン共和国、10/6。ASFの限局した病巣はダゲスタン共和国Tarumovsky郡で
ロストフ獣医植物衛生監視局事務所はダゲスタン共和国のASF(アフリカ豚コレラ)の検出を報告した。地域管理当局はイノシシが病気になったという。複数の死んだイノシシはTarumovsky郡と、Caracole湖に近いキズリャル市との境界で発見した。(略)
[2] ロストフ州。10/5。[アフリカ]豚コレラ[ASF]はすでにロストフ[州]3郡で
ロストフ州Tsimlyansky郡で豚4000匹以上を焼却した。郡でASFが集団発生した。集団発生は09/9/22から始まった。(略)
9.植物。カナダ・オンタリオ州のアブラナ属のべと菌
PRO/PL> Downy mildew, leafy brassicas - Canada: (ON)
べと菌。アブラナ属。カナダ。オンタリオ州。10/2。地元紙。
10.私信。セネガルのチクングンヤ。1年前のことで、現在はない
PRO/EDR> Chikungunya (39): Senegal, NOT
チクングンヤ。セネガル。否定。10/8。地元紙。
ケドゥグ県にはデング熱やチクングンヤの新しい患者はどこにもない。地域医療は調整会議を開催し、記者も招待した。パスツール研究所広報官は08年の症例について話した。1年前にそこで起きたことで、セネガル共和国の大統領職の参加など学際的調査も行っている。その時の報告は公文書でも入手できる。
以上10件
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